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難消化性デキストリン

腸内環境を整え、便通を改善させる難消化性デキストリンとは

これらの症状を改善させたいあなたに摂っていただきたい食物繊維の【難消化性デキストリン】をご紹介します。

難消化性デキストリンって何?

デキストリンとはデンプンの仲間で、難消化性デキストリンとはトウモロコシなどの穀物を原料としてつくられた「消化しにくいデキストリン」なのです。 日本人の食生活が欧米化し食物繊維の役割が重視されるようになったため、不足しがちな食物繊維を補う目的で作られました。難消化性デキストリンは低粘性・低甘味で溶けやすく、水に溶かした場合はほぼ透明の食品素材です。いろいろな機能を持っているため、さまざまな食品に利用されています。

難消化性デキストリンの体内での働き

難消化性デキストリンは腸内細菌の餌となります。その際に短鎖脂肪酸を生成し大腸内のpHを低下させることが報告されています1)。短鎖脂肪酸によって大腸内が酸性になることで腸管が刺激され、蠕動(ぜんどう)運動が活性化して排便が促されるのです。また、難消化性デキストリンは糞便中の総菌数を増加させることで、便量を増加させることが報告されています2)。 以上の点から、難消化性デキストリンは短鎖脂肪酸や腸内細菌数の増加といった腸内環境の改善に寄与し、「排便回数」「排便量」といった便通の改善につながると考えられています。

どれくらい摂ればいいの?

難消化性デキストリンが腸内環境を整え便通を改善する効果があるとはいえ、摂取量が少なすぎては思ったような効果が見込めませんので、適切な摂取量を判断する必要があります。 調査によると、3.8g以上の摂取において排便回数と排便量を改善が確認されています。

難消化性デキストリンは安全?

「難消化性デキストリンが整腸・便通改善に効果的なのは分かったけど、健康に害はないの?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。難消化性デキストリンは薬ではなく、トウモロコシなどの穀物を原料とした食品ですのでご安心ください。米国FDA(食品医薬品局)は、1日の摂取量の上限値を明確に定める必要がないほど安全な食品素材であると認めています。また、難消化性デキストリンは消費者庁長官が許可する特定保健用食品(トクホ)の関与成分となっています。 安全性を調べたヒト試験では、1日3回(毎食前)難消化性デキストリン10gを16週間にわたり摂取した結果、血圧などの生理学的検査値の変化はなく、またその他の臨床検査値、特に血清タンパク質およびCa(カルシウム)、Mg(マグネシウム)、Fe(鉄)などのミネラル濃度について、難消化性デキストリン摂取が原因となる変化は認められなかったと報告されています。 さらに、試験期間中、下痢などの消化器症状をはじめ、とくに問題となる症状はみられず、安全であると報告されています3)。

参考文献 1) 茂若林, 美津子里内, 義喜野上, 一裕大隈, 瑛松岡. ラットのコレステロール代 謝に及ぼす難消化性デキストリンの影響. 日本栄養・食糧学会誌. 1991 年;44(6):471–8. 2) Fastinger ND, Karr-Lilienthal LK, Spears JK, Swanson KS, Zinn KE, Nava GM, ほか. A novel resistant maltodextrin alters gastrointestinal tolerance factors, fecal characteristics, and fecal microbiota in healthy adult humans. J Am Coll Nutr. 2008 年;27(2):356–66. 3) 臨床栄養 83,301-305 (1993)

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