1日の食事回数についてメリットとデメリットを解説
皆さんは普段1日に何回食事をしていますか??
健康や身体づくりの面から「1日何回食事を取るのがいいのか」については、非常に多くの情報・考え方があります。
しかし現状、1日の食事回数にはそれぞれメリットとデメリットがあり明確に良し悪しを決めることはできません。
今回は皆さんがそれぞれ体質、体調、ライフスタイルに合った食事方法を選ぶために、1日〇回食それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
一般的な1日3食について
現在1日の食事は朝昼夜の3回が一般的です。
しかし実は1日3回食べるようになったのは歴史的にみて最近の出来事で、実際に江戸時代までは1日に朝と夜の2回食が一般的でした。
1935年に国立栄養研究所が1日3食を推奨したのがきっかけで1日3食食べる文化が定着したのではと言われています。
健康のためには1日何食が良いのか
食べ物を食べて消化・吸収するためにはある程度一定の時間が必要になります。
そのため食事の回数や時間を減らすとその分消化・吸収のために時間を使うことができ、胃腸の休まる時間が増えることから食事回数を減らす方が良いという考え方があります。
しかし、ダイエットの食事方法としては1回の食事を細かく分けて多い回数で食べたほうが良いという考え方もあります。
「こまめに身体に栄養が入ってくる」という情報を作ると、脳が体内に栄養を貯め込まなくても大丈夫という指令を出します。
そうすると栄養を貯め込まず消費した場合も「いつも栄養補給してくれるから大丈夫だ」と脳が覚え、食べたものを消化・吸収して代謝することを繰り返すようになります。
結果、効率よく代謝がアップして痩せやすい身体につながるという考え方です。
このように1日の食事回数で何回が良いか悪いかと明確にはないのが現状です。
1日1回食の場合
〈メリット〉
人間が1回に食べられる量には限りがあるため、1日のトータル摂取カロリーを抑えることができます。
〈デメリット〉
1日に1回しかエネルギーが入ってこない状態を作ると、身体はどうにか生命を維持しようとしてエネルギーを蓄えようとする働きをします。
その際、人間の身体は苦肉の策として筋肉を分解することでエネルギーを生み出そうとします。
ダイエットや身体づくりをしている人は筋肉が分解されてしまうことで、結果的に基礎代謝が下がってしまいます。
また、1日1回の食事は食べるものの質を考えないと太りやすくなります。
空腹時間が長くなると栄養の吸収効率が上がり、カラカラのスポンジにたくさん水をかけたように身体は食べたものを一生懸命吸収しようと働きます。
その時に高カロリーで高脂質な太りやすい食事をしてしまうと、必要以上に身体が消化・吸収してしまい太りやすい身体になりやすくなってしまいます。
1日2回食の場合
〈メリット〉
半日ほど食事をしない時間を作ることで胃腸が休まる時間をしっかり確保することができます。
また、体調管理の面でも半日の断食が良いとされる考え方もあります。
〈デメリット〉
1日2回食も1回食の時と同様に空腹の時間が長くなることで、入ってきた栄養を必要以上に吸収して蓄えようとします。そのため、1日2回の食事の中脂質が多かったり糖質が多かったりする食事をしていると太りやすくなります。
1日3回食の場合
〈メリット〉
人間の脳が活動するためにはグルコースという糖質が必要です。
脳が正常に活動するためには1日約120gの糖質が必要になります。しかし1回の食事で摂れるグルコース量は最大60gです。
摂取した60gのグルコースは普通に生活しているだけでも、約5時間で消費されてしまいます。
1日3回の食事を考えると、約4~5時間の間隔が空いた食事のペースになり、グルコースを適切な量を適切なタイミングで摂ることができます。
このように1日3回の食事は脳の機能をしっかり働かせることができます。
1日4回食の場合
〈メリット〉
空腹の時間が短くなるためにそれぞれの食事でドカ食いをしにくくなります。
〈デメリット〉
食事の回数が増えるので、1食で摂る食事内容や摂取カロリーを考えないと太りやすくなります。
1日4回食はしっかり食事量をコントロールできる人にはおすすめです。
また、忙しくて夜ご飯が遅い時間になる人にも夕方の間食を取り入れた4回食がおすすめです。
お腹が空き切った状態で夕食にお酒を飲んだり、重い食事をしたりしてしまうと血糖値が急上昇する、あるいはドカ食いの原因になってしまいます。
1日5回食の場合
〈メリット〉
1日5回の食事は「少量頻回食」とも呼ばれ、糖尿病の食事療法として取り入れられています。
血糖値の急上昇と急降下を避けるためにこまめに食事(糖質)を摂ることで、一定の血糖値を保つことが期待できる食事方法となっています。
健康を考えている人、食べて痩せるダイエットに取り組んでいる人におすすめです。
また、ジムでトレーニングをして身体づくりをしている人にもおすすめです。
身体づくりの面では、空腹から満腹の状態に波を小さくし、筋分解を防ぐためにもコンスタントに栄養補給することを推奨します。
〈デメリット〉
1日5回の食事だからと言って毎回の食事で牛丼を食べる、ピザを食べるなどのハイカロリーな食事をしていては本末転倒です。
そのため1日のトータルカロリーと1回の食事で摂るカロリーを自身でコントロールする必要があります。
まとめ
食べ物を食べて消化・吸収するためにはある程度一定の時間が必要になることから少ない食事がおすすめされていたり、効率よい代謝につながることから複数回の食事がおすすめされていたりと、個人の体調やライフスタイルによっておすすめの食事回数はバラバラです。
・1日1回食
総合的な摂取カロリーを減らすことができる反面、筋肉が分解されてしまうことで基礎代謝が下がってしまう、高カロリーな食事を必要以上に吸収し太りやすくなってしまうというデメリットも考えられます。
・1日2回食
半日ほど食事をしない時間を作ることで胃腸が休まる時間をしっかり確保することができますが、1回食同様に食事内容には気を付ける必要があります。
・1日3回食
脳の活動に必要なグルコースを適切な量を適切なタイミングで摂ることができるため、脳の機能をしっかり働かせることができます。
・1日4回食
空腹の時間が短くなるためにそれぞれの食事でドカ食いをしにくくなります。
しかし、食事の回数が増えるので1食で摂る食事内容や摂取カロリーを考えないと太りやすくなります。
・1日5回食
糖質量をコンスタントに摂ることができるので血糖値の急上昇、急降下を避けることができます。
健康を考えている人、食べて痩せるダイエットに取り組んでいる人におすすめですが、1日の食事カロリーを自分で管理する必要があります。
以上、1日の食事回数についてそれぞれのメリットとデメリットを紹介しました。
紹介したようにそれぞれにメリットとデメリットが考えられます。
自身の体調や体質、ライフスタイルに合った食事回数を見つけましょう。
どの食事回数を選んでも食事内容や栄養の管理は大切です。
健康的な食生活を心がけましょう。