女性なら健康のために知っておきたい新型栄養失調とは
あなたは毎日朝食を摂れていますか??
栄養のことも考えて食事メニューを考えられていますか??
実は現代では1日のエネルギー量が足りているにも関わらず必要な栄養素が不足している【新型栄養失調】が女性の間で増加しています。
美容や健康のためにも栄養バランスの取れた食事をとることが大切ですので、今回は新型栄養失調と、バランスの良い食事をとるためのコツについて解説します。
新型栄養失調とは
新型栄養失調とは、「摂取エネルギーが足りているのに必要な栄養素が取れていない」状態のことを指します。
現代は「飽食の時代」とも呼ばれ、コンビニや飲食店で手軽に食事をとることができるようになっています。
一方で、総菜パンやパスタといった食べやすいものばかり手に取っていると、炭水化物や脂質は十分に摂れているのにたんぱく質やビタミン・ミネラル、食物繊維といった栄養素は不足しているといった状況になりがちです。
この新型栄養失調の状態が続くと、
- だるさが続く
- よく眠れない
といった体の不調の原因となります。
ひどい場合には深刻な体調不良の原因となりますので、食生活を整えていく必要があります。
現代では20代の女性に新型栄養失調が増えている
新型栄養失調は、従来は高齢者に多い症状でした。
しかし、では20代以上の女性に増えており、なんと8人に1人が新型栄養失調であるといわれています。
健康や美容のために1日3食食事をしっかり食べている方でも実は新型栄養失調になっている可能性があるのです。
なぜ現代で女性の新型栄養失調が増加しているのでしょうか。
主な原因は毎日同じようなものをランチに食べていたり、総菜パンやおにぎりなど手軽に買えるものばかりで食事を済ませてしまっていることにあります。
新型栄養失調の影響
新型栄養失調の状態が長期に及ぶと
- 慢性的な貧血
- 骨粗しょう症
- 糖尿病
- 不妊
といったリスクがあります。
また、出産を控えているお母さんの栄養が不足していると生まれてくる子供の心臓病のリスクが高まる可能性があります。
新型栄養失調になりやすい人
新型栄養失調になりやすい人には
・毎食同じ食事をとっている
・仕事や育児で忙しく、ゆっくりと食事をとることができない
・ファストフードをよく食べる
・朝食を抜きがち
といった傾向がみられます。
「栄養のために野菜は食べている」
「太りたくないからお肉は食べない」
「朝食としてスムージーは飲むようにしている」といった人も多いかもしれませんが、
ヘルシーだと思っている食事を続けることでかえって身体に必要な栄養素が摂れていない可能性があります。
実は身体が必要としているたんぱく質、ビタミン、ミネラルは意識していないと不足しがちな栄養素なのです。
新型栄養失調を防ぐためには
新型栄養失調で不足しがちな栄養素
たんぱく質
たんぱく質には
ホルモンや血液、肌、髪、爪、筋肉など身体の材料になる働きがあります。
たんぱく質に「筋肉がついてムキムキになる」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、たんぱく質は健康を保つだけでなく髪や肌、爪の材料にもなるため、美容を気にする女性にも必須の栄養素なのです。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では18歳以上の女性は1日に50gのたんぱく質摂取が推奨されています。
ただしこれは健康を維持するための最低限の数値で、髪や肌といった美容面を維持・向上させていく場合は体重1kgにつき1.5gのたんぱく質摂取がおすすめです。
そのため、例えば体重50kgの方なら1日あたり75gのたんぱく質摂取が目標となります。
たんぱく質が含まれる食材として肉、魚、卵、豆製品、乳製品があげられます。
しかし、肉や魚、卵といった食材は太りそうというイメージがあり、あまり食事に取り入れられていないのが現状です。
ビタミン・ミネラル
身体の機能を正常に保つために必要な栄養素がビタミン・ミネラルです。
ビタミン・ミネラルはたんぱく質や炭水化物といった栄養素を身体の中で正しく使えるように働きます。
また、ビタミンCは肌のシミ予防に効果的だったりと、女性の美容にも欠かせない栄養素なのです。
ビタミン・ミネラルを必要量満たすために1日あたり350gの野菜を食べることが推奨されていますが、スムージー程度では摂り切れないため食事でも積極的に摂る必要があります。
栄養素が不足している理由
あなたは昼食にどのようなものを食べることが多いでしょうか。
おにぎりや総菜パン、パスタなどを食べられる方も多いと思います。
しかしこれらの食事から摂取できる栄養素は脂質や炭水化物です。
脂質や炭水化物は意識しなくても摂りやすい栄養素で、カップラーメンからでも摂ることができます。
それに対し、たんぱく質、ビタミン、ミネラルはお肉や魚、野菜などいろいろな食材を組み合わせないと摂れません。
例えば成人女性は1日に50gのたんぱく質摂取が推奨されています。
この数値は最低値で、健康や美容のためには体重1kgあたり1.5gの摂取を目標にたんぱく質をしっかりと摂るのをおすすめしています。
昼食にトマトパスタとサラダ、卵スープを食べると摂取できるたんぱく質はおよそ11gです。エネルギーは十分に摂れていますが、たんぱく質は推奨量の5分の1しか摂れません。
新型栄養失調を予防するための食生活
食事量やカロリーは数字で見えやすいため気にかけていらっしゃる方も多いと思います。
新型栄養失調を防ぐためには、カロリーに加えて食材の品目も気にかけてみてください。
「今日お肉食べたかな」
「今日大豆を使ったもの食べたかな」
「今週お魚食べたかな」
このように1日の食事を振り返りながら、食事に複数の食材を取り入れることを意識してください。
外食の時は、かつ丼やラーメンなどの単品ではなく定食メニューを選びましょう。
栄養素はそれぞれが助け合いながら補うことで本来の力を発揮します。
例えばビタミン B6やビタミンB12がたんぱく質の吸収率を高め、ミネラルの一種であるリン が炭水化物やたんぱく質のエネルギーを作る働きをサポートします。
身体が栄養をしっかり摂るためにたくさんの食材を取り入れましょう。
まとめ
新型栄養失調は、食事量は十分摂れているが必要な栄養素が不足している状態。
新型栄養失調の状態が長期に及ぶと
- 慢性的な貧血
- 骨粗しょう症
- 糖尿病
- 不妊
といったリスクがある。
- 食材を組み合わせることでしか摂れない栄養素がある
- 栄養素は他の栄養素があることで力を発揮する
新型栄養失調を防ぐために複数の食材を取り入れることが大切。
以上、新型栄養失調について解説しました。
飽食の時代と言われる現代ですが、栄養の現状は健康とは言い難いです。
自分の理想の姿を目指すことも大切ですが、しっかり栄養のある食事を摂って健康でいることも大切にしましょう。
品目を気にかけることで新しい食材の組み合わせを発見できるかもしれません。
楽しく健康的に食事を楽しみましょう!