女性に多い冷え性は、クーラーが効きすぎているような環境はもちろんのこと、気温が下がるこれからの季節では最も悩まされがちです。
「いつも手先や指先が冷えていて触ると冷たい…」
「職場の制服がスカートだからどうしても下半身が冷えやすい!」
とお悩み中の方も多いのではないでしょうか?
冷え性は、過ごす時間が長い環境も症状に影響していますが、特定の栄養素が不足していることでも引き起こされてしまうリスクがありますよ!
この記事では、冷え性の原因と症状に焦点を当て、特に冷え性の女性にとって不足しがちな栄養素3つを厳選してご紹介します。
適切な栄養摂取は、冷え性の軽減へのアプローチに役立つ重要な要素なので、冷え性の対策がしたい方はぜひご一読ください。
冷え性の主な原因
冷え性とは、体温を適切に維持できない状態のことです。
普通、身体は内部の温度を安定させるために努力しますが、冷え性の人は特に寒い環境の中では、体温が下がりやすく、手や足などの末端部分が冷たく感じられます。
この症状は血行不良や、体の熱を逃がしやすい状態から引き起こされます。
具体的には、血管収縮が過度に起こり、血液の流れが滞ります。
また、代謝率が低いために体が十分な熱を生成できないことも影響します。
冷え性の症状は、手足の冷たさや寒さへ過剰に敏感になることや、冷たい環境での不快感を含みます。
これは寒冷地域だけでなく、冷房の効いたオフィスなどでもよく見られ、特に寒い季節に悪化することがあります。
主な原因は以下の通りです。
血液循環の低下
身体は血液を使って体温を保っています。
血液は身体中を流れて、温かさを運んでくれるのです。
しかし、血液循環が悪い状態では、足や手などの末端の部分に足りなくなってしまいます。
そのため、その部分が冷たく感じるのです。
なぜ血液循環が悪くなるかというと、様々な理由があります。
寒さや冷たい場所にいると、血管が収縮して血液の流れが悪くなることがあります。
また、運動不足や体をあまり動かさないことも血液の流れを悪くさせます。
そのため、血液循環を良くするためには、暖かい服を着る、適度に運動をする、足踏みやマッサージをするなどの方法が役立つことがあります。
身体を温かくし、血液がスムーズに流れるように心がけましょう。
運動が苦手な人や、忙しい人には「ながらトレーニング」がおすすめです。
何かのついでに身体を動かしたり、姿勢を意識するだけでもトレーニングができます。
低体温
平均的な体温は35度台から37度ほどと言われています。
しかし、低体温の場合、この体温が下がり、身体の冷えも強く感じるようになります。
なぜ冷え性の人が体温が下がるかと言うと、体の中で熱を作り出すプロセスがうまくいっていないことが挙げられます。
このプロセスを乱す原因は、例えば食事が不足していたり、風邪を引いてしまったり、代謝が上手く機能しなかったりすることが考えられます。
低体温は、低い気温に対処するのが難しく、寒い日に特に冷え性の症状が出やすい傾向がありますよ!
神経系の異常
身体は神経系と呼ばれる仕組みで体温を調整しています。
普段、寒くなると身体は自動的に温かさを保とうと調節機能が働きます。
しかし、神経系に何らかの問題があると、この調整がうまくいかなくなり、体温が下がることがあります。
神経系の異常は、身体の中で信号が正しく伝わらないことを指します。
たとえば、寒いときに血管を収縮させて血液を体の中心に集める信号がうまく届かないと、手や足が冷たく感じることがあります。
神経系の異常の原因はさまざまで、ストレスや疲れ、病気などが関係しています。
神経系が正しく機能するためには、リラックスや休息も大切な要素です。
疲れたり、ストレスが溜まったりしたときは、適度に休息を取ることが冷え性の改善に役立つかもしれません。
また、身体を温かく保つ服装や食事も大切です。
次の項目では、冷え性の女性が摂るべき栄養素について解説します。
冷え性の女性が不足しがちな栄養素3選
鉄分
鉄分は、体内で酸素を運び、細胞にエネルギーを供給するために重要な役割を果たします。
特に血液中のヘモグロビンという物質に鉄分は必要で、ヘモグロビンは酸素を運び、身体の細胞に届けています。
鉄分不足の場合、ヘモグロビンの生成が減少し、酸素供給が不足するため、身体の各部分に十分な酸素が行き渡らなくなります。
これが冷え性と関係しています。
血液がうまく酸素を供給できないと、特に手や足の末端部分が冷たく感じられるのです。
つまり、鉄分不足は血液循環の問題を引き起こし、冷え性の症状を悪化させる可能性があります。
鉄分を適切に摂るためには、鉄分を多く含む食品(赤身の肉、ほうれん草、豆類、くるみなど)をバランスよく食べ、健康な食事習慣を維持することが大切です。
鉄分を多く含む食べ物
肉(特に赤身の肉、牛肉や豚肉)
魚(特に鮭、鯖、鱒)
鳥肉(鶏肉や七面鳥)
豆類(豆、大豆、レンズ豆)
ほうれん草
くるみ
ひまわりの種
亜麻仁(フラックスシード)
など
ビタミンD
ビタミンDは、私たちの身体にとって非常に重要な栄養素で、骨や免疫システムをサポートする役割を果たします。
また、最近の研究によれば、ビタミンDは体温調節にも関与していることが示唆されています。ビタミンDは主に日光から生成され、食品やサプリメントからも摂取できます。
冷え性は、体温を適切に維持できないことが原因の一つです。ビタミンD不足の場合、免疫機能が低下し、体内の炎症が増加することがあり、これが冷え性の症状を悪化させる可能性があります。
特に寒冷地域に住む人々や、冷え性に悩む人々は、ビタミンDの適切な摂取が重要です。
ビタミンDを多く含む食べ物
脂肪の多い魚(鮭、鯖、鱒、イワシなど):脂肪の多い魚にはビタミンDが豊富に含まれています。
魚の肝油
卵黄
牛乳:一部の牛乳製品はビタミンDで強化されています。
キノコ(特にシイタケ):日光にさらされることでビタミンDを生成するキノコもあります。
ヨーグルト:一部のヨーグルト製品はビタミンDで強化されています。
シーフード(カキ、エビ、蟹など):一部のシーフードにはビタミンDが含まれています。
フォーティファイド食品:一部の穀物、シリアル、オレンジジュースなどはビタミンDで強化されていることがあります。
ただし、大部分のビタミンDは日光から生成されるため、自然な光を浴びることも重要です。
マグネシウムの不足
マグネシウムは、私たちの体にとって必要なミネラルで、筋肉や神経の正常な機能、骨の強化など多くの重要なプロセスに関与しています。
また、マグネシウムは血管の収縮と拡張をコントロールし、血液の流れを調整する役割も担っています。
冷え性は、血液循環が悪くなることによって引き起こされることがあります。
具体的には、血管収縮が過度に起こり、血液の流れが滞ることで手や足が冷たく感じられます。
マグネシウム不足の場合、血管の収縮と拡張を調整する能力が低下し、血液の流れが悪くなる可能性があります。
マグネシウムを多く含む食べ物
ほうれん草
アーモンド
カシューナッツ
大豆
ひまわりの種
ピーナッツ
アボカド
バナナ
など
この記事のまとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にこの記事を簡単におさらいしましょう!
冷え性は、寒冷な環境や気温の低下に敏感で、手や足が冷たく感じられる症状です。
主な原因として、血液循環の低下、低体温、神経系の異常が挙げられます。
血液循環の低下は、血管収縮や運動不足などが影響し、手足の末端部分への血液供給が不足し、冷え性の症状を引き起こします。
低体温の場合は、体温調節プロセスがうまくいかず、特に寒い日に冷え性の症状が顕著になります。
神経系の異常では、体温調節機能が乱れ、寒さに適切に対応できなくなります。
特に冷え性の女性は、栄養素の不足によって冷え性の症状が悪化するリスクがあります。
この記事では、鉄分、ビタミンD、マグネシウムの3つの栄養素に焦点を当てて解説しました。
鉄分不足はヘモグロビンの生成を減少させ、酸素供給が不足し、指先や足先の末端まで栄養や酸素が届かなくなってしまいます。
ビタミンDは体温調節にも関与し、不足すると免疫機能が低下し、冷え性を悪化させる可能性があります。
マグネシウム不足は血管の収縮と拡張を調整する能力を低下させ、血液の流れが悪くなるリスクがあります。
冷え性に悩む人は、これらの栄養素を適切に摂取し、体温調節の改善に取り組むことが大切です。