ミネラルが不足すると身体に表れる不調を紹介
あなたはミネラルの摂取を普段の食事で意識していますか?
ミネラルは五大栄養素の一つで私たちの身体に必要な栄養素です。
しかし実際に必要な摂取量やミネラルが含まれている食材など意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
ミネラルは過不足によって身体に不調が起こる栄養素です。
今回はミネラルの不足によって起こってしまう身体の不調を紹介します。
ミネラルとは
ミネラルは五大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)の一つです。
ミネラルはカロリーを持っていません。
ミネラルには
- 身体の機能を調節する
- 人間の臓器や細胞の活動をサポートする
といった働きがあります。
1日に必要な量は微量ですが不足したり摂り過ぎたりすると身体に様々な不調が表れます。
物質としての大きな区分けで見るとミネラルは自然界に存在する岩や土に含まれる元素のことを指します。
地球上に存在する元素は約100種類以上あり、そこから水素、酸素、炭素、窒素の4つを除いたものを無機質といいます。
そしてこの無機質のことを栄養素の面でミネラルといいます。
約100種類以上ある元素の中から4種類を除いた残りの約100種類以上ある元素がミネラルと呼ばれているのですが、私たち人間の身体に必要とされているミネラルは現在全16種類あります。
これら16種類は必須ミネラルと呼ばれ、その中でも主要ミネラルと微量ミネラルに分けることができます。
主要ミネラル(7種類)はナトリウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素、カルシウム、カリウム。
微量ミネラルは必要量がとても微量なミネラルのことです。クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素が含まれています。
そして16種類のうち日本人の食事摂取基準として1日に必要量が定められているのがコバルト、塩素、硫黄を除いた13種類です。
ミネラルは体内で合成することができない栄養素なので食事での摂取が必要です。
不足しがちなミネラル
①カリウム
カリウムには
- 体内での血圧の調整
- 心臓や筋肉の収縮を助ける
- 神経の伝達
- 細胞の浸透圧を一定に保つ
- 細胞の中には「細胞液」という液体が入っており、体内に流れている血液や水分といった水分同士の濃度を一定に調節しています。細胞の浸透圧を一定に保つことで身体は健康に動くことができています。
といった働きがあります。
カリウムは緑黄色野菜、海藻類に多く含まれています。
カリウムが不足すると
- 脱力感
- 疲労感
- 食欲不振
といった症状が出る可能性があります。
また、カリウムは健康な方には摂り過ぎの心配はありませんが、腎臓の疾患を持っている人は摂り過ぎに注意が必要です。かかりつけのお医者さんに相談するようにしてください。
②カルシウム
カルシウムは骨や歯の材料になる栄養素です。
身体の中にはたくさんの骨があるのでカルシウムが身体の中にたくさん蓄えられていることから、ミネラルの中でも体内に一番多く存在しているミネラルです。
しかしその分不足しがちなミネラルでもあります。
カルシウムは骨ごと食べられる魚や乳製品に多く含まれています。
カルシウムが不足してしまうと骨が脆くなる骨粗鬆症の原因になってしまいます。
骨の健康はどの年代を通しても重要ですが、骨が盛んに作られる成長期のお子様には特に重要です。しっかり食べ物からの摂取を心がけてください。
③鉄
鉄はカルシウムと同じくらいしっかり摂る必要があるミネラルです。
鉄は赤血球による酸素の運搬といった働きがあります。
鉄は赤血球の中に含まれているヘモグロビンと結合して酸素を体中に運びます。
そのため鉄が不足していると身体に酸素が行き届かないので身体が酸欠の状態になり、頭痛や立ち眩みなどの貧血症状が出ます。
特に月経中の女性や妊娠中の方は鉄が不足しやすいので意識して摂るようにしてください。
鉄はレバー(動物の肝臓)、緑黄色野菜、卵黄に多く含まれます。
鉄は吸収率が悪いので単体で摂っても身体でうまく利用することができません。
そのため動物性のたんぱく質(肉、魚)やビタミンC(野菜)といった相性が良い栄養素と一緒に摂ると効率よく鉄を摂取できます。
④亜鉛
亜鉛は、食べたものを消化したり摂った栄養素を代謝したりするうえで必要な「酵素」の原料となる栄養素です。
亜鉛は牡蠣、牛肉、卵に多く含まれます。
亜鉛が不足することで
- 味覚への障害
- 聴覚機能の低下
- 免疫力の低下
といった不調が表れます。
摂りにくい栄養素ですが、身体にとっては重要な栄養素なので意識してください。
まとめ
ミネラルの働き:
- 身体の機能を調節する
- 人間の臓器や細胞の活動をサポートする
体内で合成することができない栄養素なので食事での摂取が必要な栄養素です。
・不足しがちなミネラル
①カリウム
働き:
- 体内での血圧の調整
- 心臓や筋肉の収縮を助ける
- 神経の伝達
- 細胞の浸透圧を一定に保つ
表れる不調:
- 脱力感
- 疲労感
- 食欲不振
多く含まれる食材:
- 緑黄色野菜
- 海藻類
腎臓に疾患を持っている人は摂り過ぎに気を付けてください。
②カルシウム
働き:
- 骨や歯の材料になる
表れる不調:
- 骨が脆くなる骨粗鬆症の原因になる
多く含まれる食材:
- 骨ごと食べられる魚
- 乳製品
③鉄
働き:
- 赤血球による酸素の運搬といった働き
表れる不調:
- 頭痛や立ち眩みなどの貧血症状
多く含まれる食材:
- レバー(動物の肝臓)
- 緑黄色野菜
- 卵黄
④亜鉛
働き:
- 酵素の原料
表れる不調:
- 味覚への障害
- 聴覚機能の低下
- 免疫力の低下
多く含まれる食材:
- 牡蠣
- 牛肉
- 卵
以上、ミネラルが不足すると身体に起こる不調について紹介しました。
ミネラルは意識しないと摂取が難しい栄養素です。
しかし摂取が不足していると紹介したような様々な不調が身体に表れます。
今回紹介したような不調を感じた時は一度食生活をミネラルといった視点で見直してみてください。