デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの違いって何?
デッドリフトとルーマニアンデッドリフトはどう使い分けたらいいの?
結局デッドリフトとルーマニアンデッドリフトのどっちをやったらいいの?
今回はそんなあなたの疑問にお答えします。
「ビッグ3」の一つであり、基本的な種目としてやり込むべきと考えているアスリートやボディビルダーも多いデッドリフト。そのバリエーションのひとつとして、お尻や太ももの裏側(ハムストリング)を重点的に鍛える目的でシェイプアップ目的の女性にも人気のルーマニアンデッドリフト。同じような動作で鍛える筋肉もほぼ一緒のこれら2種目は何が違うのか、とお客様からもよく質問をいただきます。
そこで今回は、デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの違いと使い分け方法について解説します。
背中と下半身を効率よく鍛えるデッドリフトの簡単なやり方とコツ
ハムストリングとお尻を効率よく鍛えるルーマニアンデッドリフトのやり方とコツ
デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの違い
違い①:スタートポジション
デッドリフトはバーを地面に置いた状態でスタートするのに対して、ルーマニアンデッドリフトはバーを持って直立した状態でスタートします。
デッドリフトでは一番負荷が大きいところからスタートするため姿勢の維持もがルーマニアンデッドリフトに比べて難しく、腰などの体幹部にかかる負担が大きいと感じる方がいらっしゃるかもしれません。挙げきったらバーを地面まで下ろすため可動域は一定です。
一方ルーマニアンデッドリフトは一番負荷が少ないところでスタートするため姿勢の維持は比較的楽に感じるかもしれません。バーは地面まで下ろす前に切り返して挙げることになりますので、疲れても可動域が一定にキープできるよう注意する必要があります。
違い②:バーを下ろすスピード
デッドリフトは腰や股関節のケガを防ぐため、バーを素早く下ろすのが一般的です。ジムのルールによってはゆっくり下ろさざるを得ない場合もありますが、通常は下ろす局面を考えなくてもよいためより高重量を扱うことができます。
それと違いルーマニアンデッドリフトはバーをコントロールしながらゆっくり下ろしていきます。そのため太ももの裏側(ハムストリング)やお尻の筋肉が伸ばされていく局面で大きな負荷がかかるため(エキセントリック収縮)、デッドリフトに比べてハムストリングやお尻を重点的に鍛えることができます。バーをゆっくり下ろすため扱えるウエイトはデッドリフトに比べて軽くなります。
違い③:鍛えられる筋肉
デッドリフトもルーマニアンデッドリフトもハムストリング、お尻、背中の脊柱起立筋・僧帽筋・広背筋といった、身体の裏側にある筋肉を全体的に鍛えられます。
ただしフォームやバーを下ろすスピードの違いから、重点的に鍛えられる筋肉が違います。
デッドリフトは上体をより立て気味で動作を行いバーを素早く下ろすため高重量を扱うことができ、脊柱起立筋、僧帽筋、広背筋といった上半身の筋肉にも大きな刺激を与えることができます。
ルーマニアンデッドリフトは腰を高い位置に保ち、上体を大きく倒しながらゆっくりとバーを下ろしていくため、ハムストリングやお尻を重点的に鍛えることができます。
デッドリフトとルーマニアンデッドリフトのおすすめ使い分け方法
フリーウエイトトレーニング初心者:デッドリフト
男性・女性に関わらずバーベルやダンベルといったふりウエイトトレーニングに慣れていない方の場合、全身をよりまんべんなく鍛えられ筋力も向上しやすいデッドリフトがおすすめです。
初心者にはフォーム習得が難しいため、フォームが固まるまではパーソナルトレーニングを受けるのもおすすめです。
スポーツのパフォーマンスやBIG3の重量を向上させたい:デッドリフト
スポーツの補強としてトレーニングを行う方や、BIG3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)の重量を伸ばしたい方はより高重量が扱えるデッドリフトがおすすめです。
ハムストリングやお尻が弱く、それがパフォーマンス向上を妨げる原因と分かっている場合はルーマニアンデッドリフトも効果的です。
とにかく全身の筋肉を大きくしたい:デッドリフト
細かいことはあまり考えず、とにかく全身の筋肉を少しでも効率よく大きくしていきたい方には高重量で上半身も含めて全身を鍛えられるデッドリフトがおすすめです。メインはハムストリングやお尻ですが、「デッドリフトが強い人に背中が小さい人はいない」と言われていますので上半身を大きくしたい方も積極的に取り組むのがおすすめです。
スクワットの補助種目としてハムストリングやお尻を鍛えたい:ルーマニアンデッドリフト
スクワットとデッドリフトを同じ日にやってしまうと腰や股関節への負担が大きすぎてケガのリスクが高くなってしまうため、スクワットをメインにする日とデッドリフトをメインにする日を分けるのがおすすめです。
スクワットも下半身全体を鍛えられますが前ももの大腿四頭筋への刺激が強くなるため、ハムストリングやお尻を重点的に鍛えられるルーマニアンデッドリフトがぴったりです。
シェイプアップしたい女性:ルーマニアンデッドリフト
筋肉ムキムキにはなりたくないけどウエストや太ももを引き締めてキレイな身体になりたい、という女性にはルーマニアンデッドリフトがおすすめです。ハムストリングやお尻といった下半身を整え、女性らしいラインを作るのに鍛えたい筋肉を重点的に刺激できます。バーベルでは重すぎるという方はダンベルで行うのがおすすめです。
まとめ
- デッドリフトとルーマニアンデッドリフトは①スタートポジション②バーを下ろすスピード③鍛えられる筋肉 が違うため目的に応じて使い分けるのがおすすめ
- フリーウエイトトレーニング初心者、スポーツのパフォーマンスやBIG3の重量を向上させたい方、とにかく全身の筋肉を大きくしたい方にはデッドリフトがおすすめ
- スクワットの補助種目としてハムストリングやお尻を鍛えたい方やシェイプアップ目的の女性にはルーマニアンデッドリフトがおすすめ
記事を参考にして、ぜひご自身の目的に合った種目を選択してください。